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江戸時代から伝わる素朴な里神楽 Oohano Kanmai

大波野上段地区で年期神舞を奉納

 平成29年3月20日(月曜・祝日)に大波野上段地区で年期神舞が奉納されました。
午前10時より開始しましたが、通常より多い10演目が披露され、お昼を過ぎての終了となりました。
観客席も設けられ、地区の方々により昼食におにぎりや豚汁、ポップコーンなどがふるまわれました。
のどかな田舎の風景の中で行われた年期神舞は、昔もこのようであったろう姿を彷彿とさせてくれました。

最初に舞場に神様をお迎えし、宮司さんに清めてもらった後、祭りの主催者や神舞の代表者が順々に拝みます。 演目の一番は常に「湯立」で始まります。舞い場を祓い清める舞です。今回は4人の小学生がトップに飛び出しました。
太刀の鞘を抜いて振り回す動作など、四人の息がピッタリ合わなければならないスピーディーな舞です。 次の舞も「勧請」と決まっています。払い清められた舞場に神々をお迎えする喜びを表現した舞で、大変優雅な美しい舞です。
   
三人の小学生によって「三弓」が舞われました。仏、法、僧の三宝を守護する荒神の舞で、弓が使われます。 「三鬼神」の舞です。荒ぶる鬼神おいさめて国造りに協力させる様子を表現しています。
   
通常、三人の鬼と三人の太夫で舞われますが、今回は小さな小学生たちが参加して「四鬼神」になりました。 「二刀」の舞です。竜王五兄弟の末弟の、黙々と武術の練磨に励む様子を表現しています。実際、本人の練習の成果で逆回転の技は大成功でした!
   
 「恵比寿」の舞です。大国主の御子、事代主の尊が漁の方法や商いの道を教え給う舞です。どこかユーモラスで楽しい舞いです。舞の後にいつも餅まきがあるのを知っているので、皆楽しみに待っています。  「四天王」の舞で、大波野神舞の代表的な舞です。香取神社、鹿島神社、御熊神社、天穂日神社の四社が団らんされる様子を表現しています。舞の所作も大きく、迫力のある舞です。
   
中ほどで大名持神が登場し、子孫繁栄の珍宝をもって滑稽に舞い、掛け合いを演じます。必ずひっくり転げるので、その転げ方とユーモラスな掛け合いが見ものです。  年期神舞ならではの「奴」の舞です。地区の小学生低学年から選ばれた男女二人が藁で作った大きな薙刀を運ぶ舞で、衣装がとても派手で一番注目されます。小さな時にしか出来ない舞なので、後々よい記念になります。
   
 「四方切り」と呼ばれる薙刀の舞です。最近は女の子も出来るようになって、女性の強さを感じます。  「本柄」と呼ばれる薙刀の舞です。前の薙刀の舞に加えて、最後に薙刀を頭上でぶんぶん回す技が見ものです。
   
 「七五三」の舞です。注連口の舞とも呼ばれる神々のご出現を喜ぶ舞で、紫の衣装が鮮やかで、大変優雅な舞です。  「六神」の舞です。天照大神の兄弟が日本各地を治められる雄姿を表現した舞です。今回は小学生6人で舞われました。小さな体ながらにも舞う姿には迫力がありました。
   
締めくくりは「磐戸」の舞です。天児屋根命、天太玉命、天宇津女命、手力雄命の舞で岩戸を開く、天岩戸の神事を表現した舞です。 岩戸が開かれると、中から天照大神が現れて、日の神、月の神を両手に頂いて舞います。今回は特に小さな小学生たちが大活躍した年期神舞でした。

大波野年期神舞について

四年毎に大波野全地区を4つに分け(小行司、上組、中組、八和田)順番に巡って奉納する。各地区にある神社の他に、田畑の中や公園の広場などで舞われる。三月末から四月初旬の桜の開花時期に奉納されることが多く、12の舞を中心にして演舞される。

大波野神舞保存会

〒742-1501
山口県熊毛郡田布施町大波野

TEL 0820-52-3855
Fax 0820-25-3988

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